静岡県東部(富士・富士宮・沼津、三島、熱海など)の特殊地形と、経営者のための自社株評価
1. 静岡の土地評価は、なぜ「全国でも難しい」のか?
まず、土地評価についですが、こちらは相続税の計算の中でも最も減額要素が多く、法律で認められている減額要素を該当の土地に1つ1つ当てはめてチェックして、適正評価する事が重要になります。そうする事で、単に路線価と面積だけで求めた高い評価額から、数百万円、数千万円単位で評価額が下がる事も多く、相続税計算では肝となる資産となります。
特に、日本有数の富士山麓で特殊地形を持つ富士市、富士宮市を中心とした静岡県東部エリアは、不動産評価における「減額要素」がたくさん隠れています。これを見逃すことは、「余分な税金を払う」ことに直結する可能性があります。
① 富士山麓特有の「高低差」と「不整形地」
富士山に向かって緩やかに、あるいは急峻に傾斜しているこの地域では、四角形の整った土地(整形地)はむしろ少数派です。
- 高低差のある土地: 道路からは平坦に見えても、奥に行くと数メートルの段差がある。こうした土地は、建築時に大規模な土留め工事が必要となるなど、相続税計算においても評価額を下げることができる可能性があります。
- 不整形地(いびつな形の土地)の評価: 旗竿地、三角形の土地、L字型の土地。富士・富士宮の古い町並みには、使い勝手の悪い土地も多く残っています。これらを通常の「整形地」として評価すると相続税評価額が高くなり、払わなくてよかった高い相続税を払うといった事にもなってしまいます。
② 熱海・伊豆エリアの「がけ地」と「レッドゾーン」
熱海市などの沿岸部や山間部では、急傾斜地が非常に多く存在します。がけ地は土地評価において減額が認められていますが、これも単に路線価×地積など整形地として評価してしまうと、相続税評価額が高くなり払わなくよい税金を払ってしまう事になります。
レッドゾーンの真実: 「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」に指定されている場合、その土地の価値は市場価格では極めて低くなることがありますが、路線価方式では高額に算出されてしまいます。この差を埋めて適正な評価額まで財産評価を下げる事が相続税計算においては重要となります。
2. 経営者の財産を守る「自社株(非上場株式)」評価の戦略
次に、会社オーナー様などが持つ「自社株」評価ですが、これは土地以上に評価が難しく、かつ評価額が大きくなりがちな資産となります。「うちは大した会社じゃないから株価なんて知れている」と思われる経営者様もいらっしゃるかもしれませんが、計算してみると、実際には1株10万円、20万円という高値がつき、相続が発生した瞬間に数億円の評価額となって遺された家族が大変な思いをしてしまうといった事も起こり得ます。
*生前の方が打てる手が多く、節税額も大きくなりやすくなります。
① 公認会計士/経営コンサルタントとしての視点(株価診断)
- 純資産価額方式: 会社の「今」の資産から負債を引いて、実質的な価値を算出する手法。
- 類似業種比準方式: 上場している同業他社の株価と比較して評価する手法。
これらを単に計算するだけでなく、直近の利益調整や資産の組み換えなど、合法的な範囲内で「いかに評価を下げるか」を戦略的に行っていく事が生前対策(相続税対策)としては重要になります。
② 「事業承継税制」の光と影
「特例事業承継税制」を使えば相続税が実質ゼロになると聞かされたのがどうなのでしょうか?相続の事を真剣に考えておられる経営者様ほどこういった情報には敏感かと思います。「本当にこの特例を使うべきか?」「むしろ株価を下げてから通常の贈与をすべきか?」など、どういった方法がその企業や経営者様、更には後継者様を含むご家族にとってよいのか、当事務所ではご依頼主様の状況やご意志などを把握させて頂いてから、相続税対策を含めた「出口戦略」を提示させて頂きます。
3. セカンドオピニオン・スポット依頼の価値
5. 一般的な評価減事例
ここでは、富士市/富士宮市を始め静岡県東部ならではの想定される減額事例をご紹介いたします。
想定事例A:富士宮市の「地積規模の大きな宅地」
富士宮市の郊外、以前は農地として使われていた広大な土地。「通常の路線価×面積」で評価すると相続税が高くなってしまいますが、その土地が「地積規模の大きな宅地」の要件を満たすことが判明すれば、評価額を2~3割程度減額出来ます。
これにより例えば評価額が2,000万円下がれば、税率30%であると仮定すると、相続税は600万円減額出来る事になります。
想定事例B:熱海市の「急傾斜地」
熱海市の別荘地。崖地に建つその家は、景色は良いものの、法的には「がけ条例」の対象だったとします。現地で斜面の角度を詳細に計測し、さらに市役所で建築制限の詳細を確認。
「がけ地補正」と「土砂災害警戒区域による補正」を組み合わせることで、当初の想定評価額から約40%の減額といった事も十分現実的です。
想定事例C:富士市の「自社株と不動産」
利益は出ているものの、不動産を多く所有し、株価が高騰している地元企業のオーナー様。自社株の評価を下げるために、まずは「会社が保有する土地」の再評価を実施。不整形地やがけ地の評価減を会社保有分にも適用することで純資産価額を引き下げ、円満な事業承継の道筋が出来る。又、生前対策として役員退任慰労金の支払い、含み損のある資産の売却、資産の組み換えなどを通じて合法的に自社株の評価を少しずつ下げ、スムーズな承継を行うという事も可能になります。
相続税は「最初の一歩」で決まります
土地評価や自社株評価が必要な相続の場合には、難しい判断要素も多く特に大変かと思います。
土地評価などは簡易的に済ませる事も可能ですが、そうすると数百万円単位、時には数千万円単位で相続税を払いすぎてしまう可能性もあります。
そのため、税理士に頼むというのは非常にエネルギーの要る行為かと思いますが、無料相談だけでも結構ですので、まずはどんなお悩み事があるのかお聞かせください。
